【メモ】サポートホース団体を立ち上げるのに必要なこと② 預託先探し

団体運営に関する備忘録

おかげさまで「ゴットフリートの会」は、発足2ヵ月目で多くの会員の方にご参加頂けました。改めて御礼申し上げます。

おそらく昨今の競馬業界の勢いを考えると、今後も引退馬支援の動きは強くなっていくのではないか?と考えております。

その中で、ゴットフリートの会のように「サポートホース団体を立ち上げたい」という方も出てくるかと思います。そういった方が、その想いを行動に変えられるように、そのヒントになればと思い、不定期ながら団体設立や運営に関する情報も発信していきます。

必要なもの:預託先を見つけるための人脈

引退馬の引き取りで最も難しいのが「どこに預託するか?」という問題でしょう。

どれだけお金があったとしても、馬を預かってくれる人がいない、足りていない。これが引退馬を巡る問題の大きなネックと言えるでしょう。

いろいろな仕組みやクラウドファンディングなど、お金を集める方法は増えても、馬を世話する人口が増えていないので管理できる馬房の数はなかなか増えていきません

その中でゴットフリートは非常に幸運だったと言えます。

まず大きかったのは引退後の初動で引退馬協会の「再就職支援プログラム」に入ることができた。これが非常に大きかった。そのあたりの経緯はこちらの記事にまとめてありますので、ご興味があればお読みください。

そこで最終的には私が代表となって引き取ることを選択したのですが、その際に、引退馬協会様に預託先について相談に乗って頂きましたし、いくつか預託先候補をご提案頂きました。

【参考】認定NPO法人「引退馬協会」 預託施設情報

また引退馬協会さん以外にも、ゴットフリートの出資者仲間(乗馬経験者)や、自身で引退馬を所有している友人などにも相談しました。こうした相談相手がいたことはとてもありがたかったです。

ただ、こうした仲間との出会いや、ここまで関係性が続いていたことを振り返ってみると、早い段階から引退馬に関する意見については話し合っていたと記憶しています。

一口馬主同士の集まりだったり、競馬ゲームのオフ会だったり(前述の1人はゲームが知り合うきっかけでした)、引退馬関連のボランティアやイベントに参加していたことは大きかったと今でも感じます。

【人脈】と、やや大げさな言葉を使いましたが、伝えたいこととしては、大好きな馬が引退するというタイミングから動き出してもなかなか預託先が決まらない、ということです(ゴットフリートの会も想定以上に時間がかかりました)。

もし将来的に引退馬に関わってみたいという気持ちがあるなら、引退馬関連のイベントや集まりに足に運んでみて、いろいろ話を聞いてみてください。私自身もTCCのボランティアイベントに顔を出していましたし、ホースメッセの各団体のブースに足を運んでいました。

そして可能なら、実際に引退馬の里親やサポーターになってみたり、いろいろ牧場を回ってみるといいかと思います。

その馬を長い時間世話してくれる牧場スタッフの方が、あなたの肌に合うのか? 価値観が合うのか?

このあたりもその馬の余生を大きく左右します。そのためには多くの牧場や引退馬関係に関わっている人たちとつながりがあることは決して無駄にならないと思います。

預託先を選ぶ方法【ゴットフリートの場合】

注:下記はあくまでも「ゴットフリートの会」の場合は、というお話です。代表個人の考え方としてお読みください

ゴットフリートを引き取る際に、引退馬協会から申し送りとして伝えられていたことは「ゴットフリートは馬添えが悪い」、つまり他の馬との相性があまりよくないということでした。

なので、たとえばホーストラストのような集団生活型の養老施設は不向きだと考えました。

実際、ゴットフリートはマーサファームで他の馬と喧嘩することはないものの、他の馬への関心は低く、基本的に馬社会でうまくやっていけそうな感じはしません(苦笑)

※しかし、なぜかハルウララ嬢に対しては嘶いたりと、だいぶ気にしています(笑)

放牧に出してもすぐに家(馬房)に帰りたがるインドア派

加えて、ゴットフリートは引退時に脚と腰に痛みがあったことから、乗馬には不向きということで、乗馬施設も候補から除外しました。そして脚が痛いのであれば、そこまで広い放牧地も必要ないだろうという判断もありました。

そして最終的に私が重要視したのは「私が通えるかどうか?」という点でした。

これだけ書くとエゴのように聞こえるかもしれませんが、私が思うに、会の代表がその馬にとって最後の頼りの綱ですから、そこは代表となる方の都合やエゴがあっていいと思います。

別の記事でもお伝えしましたが、最終的に引退馬を救うのは「その引退馬にかける想い」であり、その情熱を移動時間などですり減らせてはいけないと考えます。

加えて、馬を牧場に入れることは引退馬支援のスタートラインであり、他の方からも支援を受けるなら情報発信を続けていくことが大切です。

なかには、遠隔地にあっても牧場さんのほうから写真を送ってもらえるような取り決めをご相談できるケースもあると思います。マーサファームさんについても、事前に取り決めを行ない、写真や動画を定期的に送って頂いています。

いずれにしても、どうやって情報発信を続けていくか? という点は大切になってくるかと思います。

こういった判断材料があり、他にも素晴らしい預託施設があった中で、マーサファームさんに決めたのは、マーサファームさんが自分の預託に対する姿勢を理解をしてくれたこと、そして私の家から通える(通えると言っても片道2時間近くかかりますが)こと、この2点で決断しました。

つらつらと長く書いてしまいましたが、乗馬などをやっていない方には預託先探しはハードルが高いと言えます。しかし私にもいい牧場を見つけることができたように、イベントや牧場に足を運ぶことで、この問題はクリアできます。

ぜひ引退馬の引き受けに興味がある方は頑張ってください!

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